こんにちは。なばろうです。
老犬の10頭に1頭が発症してしまうという「慢性腎臓病」。
我が家のリーダー犬も発症してしまいました。
発見から現在約2年半ほどになりますが、現在も朝夕ご飯をきちんと食べ、マイペースに生活をしています。
今回は我が家のリーダー犬の慢性腎臓病の発見から現在までの対応を書いてみたいと思います。
腎臓病発見のきっかけは尿もれ
我が家のリーダー犬が腎臓病と診断されたのは14歳の時。
きっかけは尿もれをするようになったことでした。
ポタポタとたまに尿もれをしていて、年齢的なものかとも思いましたが、
気になったので尿検査と血液検査をしたところ腎臓病が発覚しました。
幸い、病状は早期の状態だったので、早速、腎臓病の対策を始めることとなりました。
老犬の慢性腎臓病とは
そもそも腎臓病とはどんな病気なのかについてまとめてみました。
犬の腎臓病
<犬の死因トップ3>
1位:がん 54%
2位:心臓病 17%
3位:腎不全 7%
<参考>犬と猫の死亡原因について
犬の腎臓病の種類
犬の腎臓病は大きく分けて下記の2つ。
・急性腎臓病
・慢性腎臓病
急性腎臓病の原因としては、
・毒性のあるものを食べてしまったことによる腎臓へのダメージ
・出血や重度の脱水などによる腎臓への血流の著しい低下
・膀胱炎や膀胱結石、事故による膀胱破裂などで尿が排泄できない
など。
慢性腎臓病の原因としては、
・老化による腎機能低下
・慢性的な腎臓の炎症
・他の疾患による腎障害
などが挙げられるが、原因がはっきり分からないことがほとんど。
慢性腎臓病の特徴
慢性腎臓病の特徴としては、
・進行性かつ不可逆性
・腎臓病にかかりやすい犬種はとくになく、すべての犬種にかかる可能性がある
・慢性腎臓病は高齢犬で発生率が高くなる
慢性腎臓病の確認
慢性腎臓病はある程度ダメージを受けていても機能に余裕があるので症状が表に出てこない。
5年以上経過してからはっきりした症状が現れる場合が多い。
慢性腎臓病の程度を測る上で重要な血液検査項目として「クレアチニン(Cre)」があり、両方の腎臓の75%以上が障害を受けたときからクレアチニン値が上昇する。
また、慢性腎不全の程度はクレアチニン値によりステージ分類がされている。
ステージ分類 | 血清クレアチニン濃度 (mg/dl) | 残存している腎機能 | 病態 |
1 | 1.4未満 | 100-33% | 尿濃縮能の低下、タンパク尿 臨床症状なし |
2 | 1.4-2.0 | 33-25% | 軽度の高窒素血症、臨床症状なし~軽度(多飲多尿) |
3 | 2.1-5.0 | 25-10% | 中程度の高窒素血症、全身性の臨床症状(胃腸障害・貧血など) |
4 | 5.0以上 | 10%以下 | 重度の高窒素血症、全身性の臨床症状 尿毒症 |
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http://www.idexx.co.jp/pdf/ja_jp/smallanimal/reference-laboratories/JP-SAH-RL-SDMA-IRIS-dog.pdf
クレアチニン値に変化のない、ごく初期の段階では尿検査での尿比重の低下が指標の一つ。
慢性腎臓病の治療
慢性腎臓病の治療の目的は、
・進行を遅らせるための治療
・症状を取り除く治療(対症療法)
主な治療は、
・食事療法
・タンパク質、リン、ナトリウムの制限
・水分補給
・脱水対策
経口補液(水をいっぱい飲ませる)
輸液療法(皮下輸液、静脈輸液)
・投薬など
・尿毒症の毒素を吸着するための活性炭
・尿毒症による胃炎改善のための胃薬
・高血圧改善のための薬
・輸血(貧血が進行した場合)
など。
我が家のリーダー犬の慢性腎臓病対応
我が家のリーダー犬の場合、腎臓病の発覚時はステージ2の軽い状態でした。
腎臓病発覚から現在までの対応は下記のようになります。
腎臓病発覚〜1年後まで
まずは下記対応から始めました。
・餌の変更
[Hills(ヒルズ)]k/dへ変更をしました。
腎臓病の管理には「タンパク質」「リン」「塩分」の量を減らすことが重要とのことで、腎臓ケアのための特別療法食であるk/dに変更をしました。
・皮下点滴の開始
脱水は腎臓を急激に悪化させるため、脱水を補正する目的で2週に一度皮下点滴を始めました。
1年後〜2年半(現在)
1年間上記対応を続け、改めて血液検査をしたところ、ステージ2後期からステージ3初期への変化が見られたので、下記へ対応を変更することとなりました。
・皮下点滴の回数変更
2週に一度行っていた点滴を1週に一度行うことになりました。
・栄養補助食品の使用開始
【ぺティエンス】PE キドキュアの使用を始めました。
腎臓病で管理が必要なリンや、アンモニア/尿酸などの老廃物を吸着/除去をする補助食品で、猫用ではあるようですが犬でも効果があるとのことで使用を始めました。
こちらの商品は「動物病院専用栄養補助食品」とあるので、使用は獣医と相談の上、使用をした方が良いと思います。
以上が現在のまでの対応です。
今後についてはまたこちらの記事に追記していきたいと思います。
健康状態のチェックや病気の早期発見が重要
慢性腎臓病は症状が出た頃にはかなり進行をしてしまっている早期発見が難しい病気ですが、定期的な尿検査や血液検査で疑いや発症を確認できるので、我が家のリーダー犬以外の犬たちも定期的に検査を行い、健康状態のチェックや病気の早期発見を心がけたいと思います。
ではでは。